「ストーカーについて検索したらそちらが出たんで、電話してみたんですよ。ある女にストーカー扱いされていて、これって何でストーカーになるのか全然意味がわからないんですわ。
〇〇っていう女なんですけどね、私からストーカーされているって警察に被害届け出されたんですよ!私は全く意味がわからんしストーカーなんてやっていないんですよ!証拠もありませんし、警察も私の事全然信用してくれませんし、女が言っている事が正しいみたいなこと言ってくるんで、どうにもならんのですよ。この女はね、児童福祉手当てとか国を騙してお金をもらっているんですよ。それとこの女は名前聞けばなんとなく察知していると思いますけどね、韓国人で偽装結婚しとるんですわ。私もその証拠を掴んでいて、あとその女に金も貸していて返済もしてもらってないし、俺の友達にもこの女迷惑かけておるんですよ。この女は自分が色々悪い事している事を棚にあげて、自分をストーカーで訴えるってどう思います!?これはストーカーになるんですか?」
この男の言っている事は支離滅裂で言いたい事がさっぱり分かりません。
話にまとまりも一貫性がなく、一方的にこの男の話を聞いていても埒があかないんで、話を静止させ質問をしようとしますが、疑問をぶつける時間さえ与えようとせず、間髪いれず話を続けていきます。
「私はね、その女とは別に恋愛感情があったわけじゃなく、友達だったんですわ。今回11年ぶりに連絡取って、LINEしたんですよ。ほら、金貸してるのに返済されてないし、あの女は国から金を搾取していて悪い事をしてるし偽装結婚しているしその証拠も持っているんですよ。だから女に対して一度話しをしようや。とLINEで伝えたんですよ。話をしたくないっていうなら、こっちも考えあるからって言ったんですけどね」
まぁ、よくベラベラと喋る男です。
この男の言っている話が何か胡散臭い方向に変わってきて、そもそも女友達にストーカー扱いされてどうしたらいいのか?という相談ではなかったのか?
こういう男の話の場合には矛盾点が多く自分に都合の悪い事は伏せて話していることは明らかで、色々突っ込みどころが満載で、隠し事、嘘を一つづつ暴き出す事が大事なんです。
担当者
何故その女は何もしていないあなたの事を訴えに警察にまで行かれたんでしょうね?何か不都合な事があったんですかね?
「いやだから、私もわからないんですよ。ストーカーなんてしてませんし、その証拠もないんですよ。さっきも言ったように、私金を貸しているじゃないですか?だからそれを返済してもらおうと思って連絡してみたんですよ。あの女は自分が悪い事をしている証拠を自分が持っているから先手をうったんじゃないですかね!?警察は証拠もないのに何故女の事は信用して私の言っている事を信用してくれないのか?ほんとうに意味がわからないですよ。それと、あの女は北朝鮮と繋がっているんですよ。女は韓国人で北朝鮮の人間と偽装結婚しているわけで、この証拠も私は持っているんですよ」
一つ質問をすると、聞いてもいない話をかぶせてくるあたり話を誤魔化そうとする人の特徴がよく出ています。
『証拠はあるのか?』という文言は、犯人がよくいう「証拠を!」と言う台詞に被ります。
この男は、警察に行かれてしまった事に心当たりがあるんですよ。
女が国から手当てを搾取している事、偽装結婚している事の証拠を持っていると言っているように、この女の弱みをついて金を取ろうとして警察に通報したんではないか?と推測できます。
女に金を貸しているというのも怪しいもんです。
この男は自分を正当化している事ぐらい自覚があるんですが、それを我々に伝えてしまうと自分の聞きたい事が聞けなくなる、どうやってこの危機を乗り切ればいいのか必死さが伝わってくるんですよ。
担当者
自分がストーカーしていない潔白だというのならば、きちんと警察で話すればいいのではないですか?ストーカーはしてないかもしれませんけど、LINEの内容に脅迫まがいの文言がある事は自覚していますよね?あなたは彼女に対し何をしようとしたんですか?
と質問すると、
「警察は私の事をストーカーと決め付けて話してくるんですよ。このままだと48時間拘留されて、否認していると20日間の拘留延長も考えられるじゃないですか!?仕事しているのでそれは困るんですよ。
それに、女は色々悪い事をしているんですよ!国から金を搾取してるんですからね。偽装結婚もそうですが、それっていいんですか?私はその証拠ももっているんですよ?だから一度話ししようと女に言ったんですよ。そりゃね、話し合いに応じないなら俺にも考えがあるとはいいましたが、これが脅迫と取られればそうかもしれませんね。私はそんなつもりは全くなくて、悪い事をしているからそれについて話ししようと言っただけなんですよ。悪い事しているのはあの女ですよ!」
自分に非がないのであれば、何日拘留されようが自身の身の潔白を晴らす覚悟が必要ですし、ただ、話を聞いている限り明らかにこの男は歯切れが悪くなっているのは否めませんし、警察が介入される様な事をやらかしたに違いありません。
話を要約するとこの男は、”女の弱みに付け込み金銭の要求を目論んでいた”が、まさか自分が悪い事をしている女が警察に行く事はないだろうと安易に考えており、女が予想外の行動を取った為に、自分が警察のお世話にならなければいけない事態になった。
あくまで本人は認めようとしないので推測ではありますが、今回この様な事態に陥った為回避しようと弊社に連絡をしてきた。という流れではないでしょうか。
事実を歪曲しようとする人の相談には、弊社でも真摯な姿勢で対応しかねますよね。
相談者の中には、自分の都合の悪い部分を隠して伝えない人は沢山いらっしゃいますが、その姿勢こそが問題を解決できない原因の一つだということをしっかり認識してもらいたいものです。